パニック障害の治療効果を高めるためにあなたが注意することとは?

どのような気持ちで、どのような心構えで、パニック障害の治療を受けることが大切なのでしょうか?

風邪や腹痛などであれば、内科で診てもらって薬をもらってゆっくり寝ていれば3日や5日で治るでしょう。「ずいぶん良くなったからもう薬は飲まなくていいわ」と判断する人も多いでしょう。

でもパニック障害の治療の場合は、そうはいきません。症状の多くは「体」にあらわれますが、原因は「心」の部分が大きくかかわっています。症状をおさえるのではなく、原因を探ることが非常に大切となってくるのです。

またいつ症状があらわれるか予測できないので、風邪が治る時のように、「もうほとんど治ったなぁ」と判断することができません。

そこで、パニック障害の治療を受けるときの注意点についてお伝えします。

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【目次】

注意点(1)医師を信頼しよう

パニック障害に限らず、どんな病気であっても医師を信頼することは大切です。ありのままを話して、二人三脚で一緒に治療を進めていきましょう。

パニック障害について勉強する

  • 自分の病気について勉強して、正しい知識を持つ
  • 医師の説明はしっかり聞く
  • 疑問やあいまいな点はその場で納得するまで確認する
  • 自分のことは恥ずかしがらずにありのままを話す
  • 治癒を焦ることなく、医師と一緒にじっくりと治療を進めていく

まずはパニック障害について自分でも調べておきましょう。知識があれば医師に指示されるがままの治療にはなりません。

医師を信頼する

また、医師との会話においても、疑問や質問に感じたものを医師にすぐ確認・相談することができ、ひとつひとつ納得したうえで安心して治療を進めていくことができます

医師を信頼してなんでも伝える

またパニック障害は、体だけを診れば原因や適切な治療法がわかるというものではありません。

仕事、家庭、食生活、睡眠、人間関係といった普段の生活環境や、何に不安を感じているか、何にストレスを感じているか、といった心の状態などをしっかりと医師に伝えることが大切です。

不安や悩みやストレスなど、話すのが恥ずかしく感じることがあるでしょう。弱い人間だと思われたくない、という気持ちがあるかもしれません。

しかし、もっとも効果的で適切な治療を受けるためには、自分をすべて知ってもらうことが大切。それに、弱いからパニック障害になったのではなく、「もっと良くなろう、成長しよう」と努力し続けてきたからこそ、すこし心が疲れたのではないでしょうか?

不安や悩みといった弱い部分を「恥ずかしいなぁ」と思いながらもしっかりと話せる人こそ、強い人です。

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注意点(2)医師の指示に従おう

医師の指示に従って治療を進めましょう。

もちろん医師の指示だからと100%従うわけではなく、あなたと医師との間で疑問や気がかりをすべてクリアにして納得したうえで、指示を守ることが大切です。特に、薬の飲み方、飲む量などは、必ず医師の指示に従ってください

今はインターネットなどで簡単に情報をえることができます。医師の指示とは違う情報も書かれていることでしょう。でもそれが「あなたにもっとも合った情報なのか」、「本当に信頼できる情報なのか」はわかりません。

生活環境や人間関係、心の問題、ストレス環境などが人それぞれ違うように、パニック障害の治療の進め方も人それぞれ違います。

パニック障害についての知識を得るためには効果的ですが、治療の進め方や薬の飲み方などについては医師との相談で決めるようにしてください。

たとえ、

  • 症状がよくなった
  • 別の症状があらわれた
  • 薬の副作用がどうも心配になる
  • 2ヶ月以上飲み続けているのに効果がない

ということがあっても、薬を減らす、増やす、飲むのをやめる、などの判断をしないで必ず医師に相談しましょう。

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注意点(3)良い面を見て前向きに治療をすすめよう

パニック障害は治療すればすぐに良くなるというものではありません。一進一退をくりかえしながら、徐々に良くなっていくものです。

それでも症状が悪くなったり、改善がみられないと、「全然治らない・・・」、「一生この状態が続くのかも・・・」と落ちこんだり焦ったりしてしまうのも当然です。

でもマイナスの面ばかり見て不安になっていては、ストレスがたまってしまいます。

そんな時にマイナス面ばかりを見るのではなく、「こんな症状は軽くなったわ」「これができるようになった」と、プラスの面を見るようにしましょう。

少しずつでも治療の効果を確認することで、着実に治癒へと向かっていることを実感できますし、気持ちも落ち着くでしょう。

注意点(4)ドクターシッピングは慎重に

パニック障害の治療を進める中で、症状が悪化したように感じると、「この先生で治療を続けて大丈夫なのかなぁ」、「この治療内容は私に合ってないのかなぁ」と医師に不信感をもって、病院を変えたくなる人もいるでしょう。

パニック障害は、一進一退をくりかえしながら良くなっていく病気。一時的には症状が悪化したように見えても、それは治癒へ向かう途中のことです。転院をくりかえすと、かえって治癒までの期間が長引くことになってしまいます。

悪化したように感じている気持ちや、治療内容が私にあっているか不安な気持ちを自分の中にとどめないで、今の医師を信頼して話してみてください。

パニック障害の治療において、あなたと同じ気持ちになる人は多いでしょう。そんな感情を医師も理解してくれると思います。

今の医師とじっくりと相談をして、疑問や気がかりやモヤモヤした気持ちをすべてクリアにしながら、腰をすえて治療を続けていきましょう。

※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「パニック障害」、国立精神・神経医療研究センター~こころの情報サイト「ストレスとセルフケア

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