過呼吸の原因はパニック障害?その症状の特徴と対処法とは?

過呼吸におちいるのもパニック障害の症状のひとつです。

過呼吸症候群(過喚起症候群)というものもありますが、パニック障害でも過呼吸の状態になったり、息切れがしたり、息が吸えないような窒息感を感じることがあります。

そこで、パニック障害の過呼吸はどんな状態なの?、その原因は何なの?、過呼吸になったときの対処法はどんな方法があるの?、についてわかりやすく紹介していきます。

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【目次】

過呼吸の症状とは?

過呼吸の症状を具体的にいうと・・・

  • 突発的に呼吸をするのが苦しくなってくる
  • 吸っても吸っても、息が吸えていない感覚
  • 動悸、息切れ、震え、胸の痛みなどを感じる
  • 手の指先や唇が静電気が走ったようにしびれてくる
  • 手や足が急速に冷えてくる
  • 指先がけいれんするように感じる
  • 不安が下から上に駆け上ってくるように感じる

これらの症状がすべて出るわけではありませんが、パニック障害からくる過呼吸の場合は、動悸、胸痛、震え、しびれ、冷え、といった症状が同時にあらわれることがあります。

息苦しさが数十分続くことも

息ができないような激しい発作が、数十分ものあいだ続くこともあります。数十分のあいだ非常に苦しい思いをするため、これが永遠に続くのではないかと絶望感や強い不安におそわれる人もいるでしょう。

過呼吸

ですが、過呼吸の症状は永遠に続くものではありません。どんなに苦しくても、かならず症状はおさまります。

過呼吸の症状があらわれたら、『過呼吸は必ずおさまる』と思うようにしてみてください。

症状があらわれている時にそんなことを思う余裕はないかもしれませんが、心のすみに『過呼吸は必ずおさまる』という言葉を置いておけば、すこしは不安感をやわらげることができるのではないでしょうか。

次は、過呼吸の原因とは何なのか、についてお伝えします。

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過呼吸の原因とは?

パニック性の過呼吸発作にはいくつかの原因があります。何が原因かをはっきりと特定することは難しいので、代表的なものをいくつか紹介します。

  • 自律神経のバランスが崩れている
  • 常につきまとう不安感
  • 広い場所
  • 狭い場所
  • 極度の緊張
  • 怒り
  • はげしい運動(日頃運動をしていない方の場合は少し走っただけで発症してしまう可能性もあります)
  • 睡眠不足

過呼吸は、場所や状況との因果関係は明らかになっていません。電車に乗ると必ず過呼吸になる、人混みにいると必ずなる、ということではありません。

ただ、以前に過呼吸になった時と同じような状況にいたり、上記でご紹介したような場所にいるときに、過呼吸になりやすい傾向があります。

では、過呼吸になったときの対処法について、いくつかご紹介します。

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過呼吸の対処法とは?

過呼吸の対処法にはいくつか方法があります。

今までは 「口に紙袋をあてて紙袋に吐いた自分の息を吸わせる方法(ペーパーバッグ法)」 が効果的とされていました。しかし今ではこの方法は危険とされているのでおすすめできません。

過呼吸とは、酸素が少ない状態ではなく、「二酸化炭素が少ない状態」。この状態だと脳のセンサーが鈍くなっています。ペーパーバッグ法では、吸い込む酸素の量が減ってしまううえに、脳のセンサーが鈍くなっているので、「酸素不足で苦しい」ということを感じにくくなります。酸素不足を感じない間にどんどん酸素不足になってしまって、最悪のケースでは息ができなくなってしまう恐れがあるので、ペーパーバッグ法はおこなわないように注意しましょう。

では、過呼吸の対処法をご紹介します。

対処法(1)ゆっくりと息を吐く

過呼吸になると血液中の二酸化炭素が少なくなっていますので、息を吐きすぎないことがポイント。つまりは「息を吐きすぎて二酸化炭素が出ていかないようにすること」が大切なのです。

過呼吸になると、息ができているのにもかかわらず「息が吸えない、酸素が足りない」と感じて、必死に息を吸おうとしてしまいます。大切なのは、息を吸うことよりもゆっくりと息を吐くこと。息を吸う時間の2倍の時間をかけて、ゆっくりと息を吐くようにしましょう。

そばにいる人は、ゆっくりと息を吐くようにうながしてあげてください。10秒くらいかけてゆっくりと息を吐けるように、背中をたたいたりさすったりして、息を吸うリズムを整えてあげるといいですね。

対処法(2)袖を使ってゆっくり呼吸する

服の袖に口をかるく押しつけて、ゆっくり呼吸をしましょう。楽だと思える姿勢でおこなって下さい。座った方が良いなら座って、立った方が良いなら立って、落ち着くまで呼吸をしましょう

酸欠にならないためにも、袖に強く押しつけるのはやめましょう。あくまでも目的は「ゆっくりと息を吐くこと」です。

対処法(3)とにかく喋る

これは一人の時にはちょっと難しいやり方ではありますが・・・。

喋っている時というのは過呼吸ができない状態のため、この対処法はとても有効です。ですから、もしも過呼吸が起こった場所が広い場所だったり、まわりに誰もいないようなら一人で喋ってみてください。

もし家族や友人と一緒にいる場合は、その人に向かって何でもよいので喋るようにして、呼吸が苦しくなくなるまで続けてみましょう。

その他、パニック発作のさまざまな症状一覧 >>

※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「パニック障害」、国立精神・神経医療研究センター~こころの情報サイト「不安症」、NHK健康チャンネル「突然、動悸や息苦しさが発作的に始まるパニック症。自分でできる対処法とは

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