ストレスがパニック障害の原因に?その影響と対処法について
ストレスもパニック障害のおもな原因のひとつとして考えられています。
日常生活を送る上で、ストレスは欠かすことができない存在。適度であれば脳に刺激を与えてやる気の元にもなって、ハリのある毎日を過ごすための良い存在となります。
しかし強すぎるストレスは心と体にとってよくありません。日常で受けるストレスがその人の許容範囲を超えてしまうと、心や体に悪い影響が出始めます。
そこで、どんなことがストレスとなるのか、どんな対策ができるのか、などについてお伝えします。
※この記事は医師による監修ではありません。当情報をもとにしたご判断や行動はご自身の責任においてお願いいたします。
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【目次】
体にも脳にもダメージをあたえるストレス
ストレスで胃が痛くなったり、頭が痛くなったりと、体に不調を感じた経験はありますよね?同じように、脳もストレスによってダメージを受けます。
ストレスによって脳内の神経伝達物質の数に異常が生じて、その結果パニック障害が引き起こされると考えられているのです。
精神的なストレスと肉体的なストレス
「ストレス」というと、精神的なストレスが浮かぶのではないでしょうか。職場での人間関係であったり、仕事での責任やプレッシャーであったり、ご近所やママ友との人間関係であったり。
たしかに現代人は、精神的なものがストレスの大部分を占めるかもしれません。しかし、肉体的なストレスも意外とたくさんあるのです。
たとえば……
長時間の仕事による疲れ、パソコンやスマートフォンの画面、睡眠不足、食品添加物、シャンプーや洗剤や芳香剤などに含まれる化学物質、肩こりなど。
「今日は仕事で疲れたなぁ」 と実感できるものから、「うわぁ、食品添加物が体に入ってきた!」 なんて実感できないものまで。肉体的なストレスも実にたくさんのものがあるのです。
「仕事も楽しいし、人間関係もいいのに、どうしてパニック障害になったんだろう?」という人がいるかもしれません。そんな人は、意識しているにしろ、意識できていないにしろ、肉体的ストレスが多い毎日を過ごしていたのかもしれません。
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毎日の積み重ねが原因に
強いストレスでなくても、毎日の積み重ねが大きな負担になっているケースは珍しくありません。
- 仕事は毎日忙しいのに、認められることもなく充実感がない
- 育児に家事にと睡眠時間も削ってがんばっても、誰からもほめられない
- 主人が忙しくて会話も少ない。私は家政婦じゃないのに・・
- 職場での人間関係がよくないうえに、家では息子が反抗期で・・
そんな毎日で、ストレスが少しずつどんどん積み重なっていった結果、パニック障害を発症する、というケースも多くあります。
突然の強いストレスも原因に
一方で、突発的な強いストレスも原因となりえます。
- 家族など大切な人との永遠の別れ
- 大好きだった恋人との別れ
- 仕事での大きな挫折
- 心から信頼していた友人からの裏切り
といった喪失体験がきっかけでパニック障害を引き起こす可能性も、大いにあります。
なお、夫婦の関係がうまくいっていなくて喧嘩ばかりの毎日だったところへ、頑張ってきた仕事が認められずに急な出向を命じられて、パニック障害を発症するケースもあります。日々の積み重ねに突発的な強いストレスが加わったことが原因という、複合的なストレスによるケースですね。
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ストレスを減らすことが改善のポイント
ストレスはパニック障害の天敵。パニック障害の予防や改善のためには、できるだけストレスを減らして生活していくことが重要となります。
たとえば、仕事の量が多いと感じたら無理をせずにほかの人に頼む、育児で疲れたらすこしは家事を手抜きするなどです。できれば会社を休んだり、実家に戻ったりしてみましょう。
ストレスの原因から離れることはとても重要です。特にパニック障害を引き起こす人は真面目な人がほとんど。なかなか仕事や家事の手を抜くということができない性格でしょう。
そのため会社を休む、家事をする必要のない実家に戻るなどして、仕事や家事をしないですむ環境に自分を置くことがポイント。すべてを完璧にこなそうと思うことは、自分が思っている以上にストレスがかかります。上手に息抜きや手抜きをして日々のストレスを減らすことが、パニック障害の予防や回復にもつながってくるのです。
※参考サイト:国立精神・神経医療研究センター~こころの情報サイト「ストレスとセルフケア」、「不安症」、NHK健康チャンネル「ストレスが影響する体と心の病気」、厚生労働省 e-ヘルスネット「ストレス」、「パニック障害」
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