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パニック障害の原因はこの5つ!?その対処法も紹介します!

パニック障害の原因ははっきりとはわかっていませんが、今のところ次の5つがおもな原因ではないかと考えられています。

5つの原因

神経伝達物質ストレス遺伝乳酸の蓄積カフェイン

それではこの5つの原因について、わかりやすく説明します

※この記事は医師による監修ではありません。当情報をもとにしたご判断や行動はご自身の責任においてお願いいたします。

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【目次】

原因(1)神経伝達物質

神経伝達物質とは、脳の中で神経と神経のあいだを行ったり来たりして、それぞれの神経細胞に情報を伝える物質です。この物質が正しくはたらいているからこそ……

  • 喜怒哀楽の感情を感じることができる
  • 視覚・聴覚・味覚・触覚などで、状況や物事をただしく理解できる
  • 手足を動かすといった運動、熱いものを触ったらすぐに手をひっこめるといった反射、ウィルスが体内に入ったのを察知して免疫がはたらく

といったことができます。そして、なんらかの原因でこの神経伝達物質が正しくはたらかなくなってしまうとパニック障害になるのではないかと考えられています。

2つの神経伝達物質のバランスの乱れが原因?

原因(1)神経伝達物質

安定した精神状態に保つための 「セロトニン」「ノルアドレナリン」 という2つの神経伝達物質のバランスが崩れてしまうことが原因ではないかと考えられています。

セロトニン

セロトニンは不安をおさえるはたらき

このセロトニンが足りないので不安になるのではないかと考えられていますが、逆に、過剰に分泌されているのが原因という考えもあります。セロトニンは薬によって増やすことができますが、副作用への注意が必要です。

セロトニンについては別の記事でまとめていますので、参考になさってください。
セロトニンとは?セロトニンを増やす食べ物や方法について

ノルアドレナリン

ノルアドレナリンは、体や心に危険がせまったときに警報を出すはたらき。

このノルアドレナリンが誤作動を起こしてしまうと、何も危険が迫っていないのに「危険だ」という警報が発令されて、動悸や息切れ、手足の震えなどの症状があらわれるのです。ノルアドレナリンも、不足していることが原因という説と、過剰なのが原因という説があります。

神経伝達物質との関係 くわしくは >>

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原因(2)ストレス

原因(2)ストレス

ストレスが原因で、胃が痛い、眠れない、疲れがとれない、といった体の不調を感じますよね?

同じように、ストレスは脳にとっても負担となります。そのストレスで脳の神経伝達物質の数に異常が生じて発症する、と考えられているのです。

仕事や育児などの継続的なストレスや親との永遠の別れや恋人との離別といった喪失体験は、大きな原因。仕事でのプレッシャーに加えて、家では夫婦の不仲で喧嘩ばかりの毎日、というような複合的なストレスも大きな原因となります。

ストレスを減らすことがポイント

ストレスはパニック障害の天敵。仕事の量が多いのなら無理をせずにほかの人に頼んだり、育児疲れなら家事を少し手抜きをしたり、夫や両親にサポートしてもらいましょう。

発症する人は真面目で頑張り屋さんがほとんど。仕事や家事の手抜きをしたがらない傾向があります。会社を休んだり実家に帰るなどして、仕事や家事をしないですむ環境を作るように工夫しましょう。

ストレスとの関係 くわしくは >>

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原因(3)遺伝

原因(3)遺伝

遺伝もおもな原因のひとつだといわれています。

発症しやすい要素としてあげられるのが「内向的な性格」。親がパニック障害の場合、その子どもの多くに「内向的な性格」が見られます。親がそうでない場合はその割合は、グンと低くなります。

また、親がパニック障害だった場合にその子供も発症する確率は、そうでない親をもつ子供と比べると5倍とも8倍とも言われています。

パニック障害を引き起こす遺伝子は見つかっていませんが、ストレスに弱い体質を親から受け継いで、そこへ外的なストレス要因が加わって発症するのでしょう。

ただ自分や親がパニック障害だからといって子供もそうなるとは限りません。それよりもストレスに負けないように子供を強く育てていくことが大切ですね。

遺伝との関係 くわしくは >>

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原因(4)乳酸の蓄積(疲労)

原因(4)乳酸の蓄積

乳酸とは疲労物質のひとつ。体が疲れて筋肉がかたくなって血行が悪くなった時に蓄積していきます。疲れがひどいと乳酸もたくさん発生しますが、パニック障害の人はこの乳酸が蓄積しやすい体質といわれています。

血液中の乳酸の濃度が高くなることが原因という説もあれば、乳酸が脳に入って二酸化炭素に変化して脳幹にはたらきかけることで「体が危機だ」と勘違いして発作が起こるのが原因ではないかという説もあります。

パニック障害であるかないかにかかわらず、疲労物質である乳酸はためないようにしたいものです。体を動かしたり食べるものを工夫したり。ふだんの生活で乳酸をためない工夫をしましょう。

乳酸をためないようにするには?

ウォーキング

筋肉が硬くなった時に蓄積する乳酸。デスクワークの人などは運動不足が原因で蓄積するケースが多いのです。

運動をすると乳酸が蓄積しますが、同時に体から乳酸を出す機能もアップします

一駅手前で降りて歩いて帰ったり、駅までのバスを歩きに変えたり、階段を使うようにするだけでもOK。ウォーキング、ジョギング、水泳などの有酸素運動を自分のペースおこなうのもとても効果的です。

クエン酸の多い食べ物

また、栄養も大切。特にクエン酸は乳酸を分解する効果の高い栄養素。

かんきつ類の果物、パイナップル、キウイ、リンゴ、梅干し、トマト、お酢などを積極的にとりましょう。また薬局でも粉末のクエン酸が売られていますので、クエン酸の飲み物を手軽につくることもできますね。

そしてお風呂。かたくなった筋肉をほぐすのにとても効果的です。熱すぎず心地よい温度の湯船にゆったりつかって、副交感神経を優位にしましょう。お湯の目安は体温プラス4℃。筋肉がほぐれて体の流れがよくなって、乳酸などの疲労物質や老廃物が排出されやすくなります。

乳酸の蓄積(疲労)との関係 くわしくは >>

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原因(5)カフェイン

原因(5)カフェイン

カフェインの摂りすぎもおもな原因と考えられています。

カフェインの覚醒作用が血圧や心拍数を上昇させて、それが発作をまねきやすくする、というのです。

また、カフェインは「アデノシン」という神経伝達物質のジャマをするといわれています。

「アデノシン」はパニック障害の原因とされている「ノルアドレナリン」のはたらきにブレーキをかける役割。

これをカフェインがジャマをするので、「ノルアドレナリン」にブレーキがかからずに暴走してパニック発作を起こす、考えらているのです。

さらに、カフェインがビタミンやミネラルなどの栄養素を分解してしまうので発作が起こりやすくなる、という考えも存在しています。いずれにせよパニック障害の人はカフェインのはたらきに過剰に反応してしまうのです。

普段の生活の中での対処法

麦茶、黒豆茶、ハーブティー、たんぽぽコーヒーなど、カフェインを含まない飲み物や、カフェインレスのコーヒーなどを飲むようにするのもひとつの方法。チョコレートなどの嗜好品、市販の薬、炭酸飲料、栄養ドリンクの中にもカフェインが含まれている物があるので注意が必要です。

コーヒーやチョコレートなどは嗜好品なのですぐにはやめられないかもしれません。それに無理やり我慢してストレスが強くなってしまうのはかえって悪影響。徐々に量を減らしていったり、ほかのお菓子や飲み物に切りかえていきましょう。

カフェインとの関係 くわしくは >>

※参考サイト:国立精神・神経医療研究センター~こころの情報サイト「ストレスとセルフケア」、「不安症」、農林水産省「カフェインの過剰摂取について」、厚生労働省 e-ヘルスネット「ストレス

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