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認知行動療法とは

認知行動療法は、認知療法と行動療法の2つをひとまとめにしたもの。

非常に効果が高いうえに、治療期間も短く副作用もないことから、パニック障害の改善に有効な方法として広く使われています。

誤った思い込みを修正していく

「認知」とは 「思いこみ、とらえ方、考え、学習」 といったもの。この認知の誤りが、予期不安や広場恐怖を引き起こすのです。

パニック障害の3大症状の1つである「パニック発作」は、薬による治療によって早めに症状をおさえることができます。

しかし、3大症状の残りの2つである「予期不安」と「広場恐怖」が消えるまでには、すこし時間がかかります。その理由こそが「誤った認知があるから」です。

わかりやすく言いかえると・・・

例)電車に乗るのがこわいケース

電車に乗るのが怖いケースを例にあげて説明します。

電車の中で発作が起きたとします。

パニック障害は場所や状況とは関係ありません。「電車に乗ったから発作が起きた」のではなく、「発作が起きた時にたまたま電車の中にいた」ということです。

広場恐怖

しかしここで、

「電車に乗ったから発作が起きたんだわ!」間違って理解してしまう。

実際には関係のない2つなのに 「電車=パニック発作」というように関連づけてしまう(これが認知)。

こうして「電車に乗って、また発作が起きたらどうしよう・・・」と予期不安がわきあがり、電車に乗ることを避けるという広場恐怖が生じていくのです。

この「電車=パニック発作」という間違った理解を修正していくのが、認知行動療法です。

認知行動療法のすすめ方

認知行動療法のすすめ方とは、どのようなものでしょうか?

認知行動療法にもいろいろな方法があります。なかでも、広場恐怖の改善に効果的であるということで広く使われているのが「暴露療法」

患者さんが恐れている状況、避けたい場所に少しずつ慣れてもらうことで、その状況や場所に対する不安や恐怖を取り除いていくものです。

具体的な手順はというと・・・

【1】 パニック発作や予期不安や広場恐怖が起こるしくみ、認知行動療法の効果などについて学ぶ。

【2】 毎日の自分の状態を記録する。いつどんな状況で発作が起きた?その時の症状は?(どんな刺激で発作が起こるかを客観的に見られる)

【3】 呼吸法や自律訓練法といったリラックス法を練習する(刺激に対して反応しすぎないようになる)

【4】 自分の体の感覚を必要以上に悪くとらえていないかを検討する

【5】 不安や恐怖を感じる場所に実際に行って、少しずつ慣らしていく(誤った認知を修正する)

【1】から【4】までは特に問題なく進めることでしょう。問題は【5】の「不安や恐怖を感じる場所に行って慣らしていく(暴露療法)」ですね。

では、【5】暴露療法を具体的にどう進めるのか、先ほどの「電車がこわいケース」を例にとってみてみましょう。

暴露療法の進め方(電車が怖いケース)

いきなり電車に20分も30分も乗るわけではありません。少しずつ、できる範囲で、無理なく、進めていきます。たとえば・・・

  • 家族と一緒に駅まで行く(電車は乗らない)
  • 家族と一緒に駅のホームまで行く(電車は乗らない)
  • 家族と一緒に各駅停車に1駅乗る
  • 家族と一緒に各駅停車に2駅乗る
  • 家族と一緒に各駅停車に3駅乗る
  • 一人で各駅停車に1駅乗る
  • 一人で各駅停車に2駅乗る
  • 一人で各駅停車に3駅乗る
  • 家族と一緒に急行に1駅乗る
  • 一人で急行に1駅乗る
  • 家族と一緒に特急に1駅乗る
  • 一人で特急に1駅乗る
  • 家族と一緒に特急に2駅乗る
  • 一人で特急に2駅乗る
  • 家族と一緒に特急に3駅乗る
  • 一人で特急に3駅乗る
  • 一人で特急に4駅乗る

あくまでも目安ですが、このように少しずつハードルを上げていきます。

「各駅停車なら3駅でも大丈夫だわ」、「母と一緒なら急行でも2駅大丈夫!」、「一人で特急に乗っても1駅なら発作は出なかったわ」、「特急2駅もなんともなかった!」、「20分乗っても平気だった」・・・。

このように、発作が起こらずに大丈夫だったことを都度確認して、次のステップへと進んでいきます。

そして最終的に、

「電車に乗っても発作は起きないわ!あの時はたまたまだったのね。」

というように、電車と発作は関係なかったことを理解する(認知の修正)ことで、広場恐怖をクリアしていきます。

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パニック障害を改善する生活

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