パニック障害からくる動悸・心拍数の増加・心悸亢進の特徴とは?
パニック障害でもっともよくあらわれる症状が、動悸、心拍数の増加、心悸亢進です。心悸亢進(しんきこうしん)とは、動悸とほぼ同じ意味ですが、心臓の鼓動がより早く強くなる状態のことをいいます。
では、パニック障害からくる動悸・心拍数の増加・心悸亢進の症状の特徴についてお伝えします。
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【目次】
特徴的な動悸の症状とは?
パニック障害の症状としての動悸は、緊張していつもより少しドキドキする、といったレベルではありません。
心臓が強くバクバクして、からだ全身にもその鼓動がひびいてドクドクし、心臓が破裂しそうに感じるほど、激しく強い動悸です。
- 息ができないように感じて苦しくなって立っていられなくなる
- めまいを感じて平衡感覚を失う
- 胸が痛くなる
- 気持ち悪くなって吐き気をもよおす
動悸がひどい場合には、「心臓発作を起こすんじゃないかしら?」、「このまま倒れて心臓が止まってしまうんじゃないかしら?」、「わたしはどうなってしまうの?」ととても不安に感じることは珍しくありません。
めまいがしたり胸が痛くなったり手足が震えたりといった症状もあるけど、動悸が一番ひどくてつらい」という方も多いことでしょう。
特に、パニック障害になった最初の頃は、動悸・息切れ・めまいといった発作が起こりやすい傾向があります。ですのでよりいっそう不安になったり悲観的になることも多いはず。でもそれは最初の頃の特徴であって、少しすれば発作の回数も減ってきます。
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動悸が起こるタイミングは?
動悸が起こるタイミングはいろいろ。「特定の状況になると決まって動悸が起こる」 ということでもありません。
通勤電車の特急に乗ってドアが閉まる瞬間に動悸が起こる。車を運転していて高速道路に入ったとたんに起こる。美容院に行ってイスに座ってカットが始まったら動悸が起きる。といったように、この状況からすぐには離れられないというタイミングで動悸が起きる場合もあります。
また、車を運転していて信号待ちで止まった瞬間に動悸が起こる。友人何人かと一緒に立ち話をしていたら急にドクンドクンと心拍数があがってきた。というように、なんでもない状況で動悸が起こることもあります。なんの前ぶれもなく起こることも多いので、なおさらパニックになってしまいがちでしょう。
30分から1時間でおさまるケースがほとんど
どちらの場合も30分から1時間もすればおさまってきます。とはいえ、動悸の中でもドクンドクンと強くて早い心拍なので、「どうなっちゃうの!?」と不安になると思います。
「じきにおさまるから大丈夫。」と言い聞かせて、座る、横になる、など自分の落ち着ける体勢をとって、不安な気持ちを静めるようにしてください。
※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「パニック障害」、国立精神・神経医療研究センター~こころの情報サイト「ストレスとセルフケア」
次は、薬の有効的な活用法についてお伝えします。
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薬も有効に使って不安を減らそう
病院に通っている方は、頓服薬や抗不安薬などを処方されていると思いますが、「なるべく薬は飲みたくない」、「すこしでも減らしたい」とお思いの方も多いでしょう。
しかし無理して薬を我慢して、ひどい動悸と不安に耐えるのもとてもつらいこと。飲み方や飲む量は医師の指示にしたがって、有効に活用しましょう。
薬も種類がいろいろとありますので、「合う合わない」があります。デパスが合う人もいればまったく効果がない人も。ソラナックスが合う人もいればワイパックスが合う人もいます。
実際に飲んでみないとわかりませんが、自分に合う薬が見つかれば動悸などの発作が起こっても 「これを飲めばすぐにおさまるわ」 と少しでも安心できるのではないでしょうか。
予期不安や広場恐怖を防ぐことにも
発作が起こってなかなかおさまらずにつらい思いを何度もしていると、今度は 「また発作が起こったらどうしよう」 といつも不安で不安でしかたがない状態(予期不安)になってしまうことがあります。
また、「こわくて電車に乗れない」、「美容院や歯医者に行けない」など、以前発作が起こったときと同じような場所(状況)に行くのが怖くなって、実際に行けなくなってしまうこと(広場恐怖)もあります。
「すこし座っていればすぐに動悸がおさまるから大丈夫」、「心臓の異常じゃないことはわかってるから大丈夫」、と落ち着いていられて、すぐに動悸がおさまるのであれば、薬は必要ないかもしれません。
でももしそうでないのなら、薬を利用して動悸などの発作がひどくならないうちにやわらげることも効果的。それが予期不安や広場恐怖を防ぐことにもつながってきます。
「症状が軽いから薬に頼らない」というのもひとつの考えですし、「症状が軽いうちに自分に合う薬を見つけておこう」というのもひとつの考えですね。
家族や親しい人には症状のことを伝えて理解してもらうだけでも、不安がやわらいで発作も少なくなります。出かけるときも一緒にいられるのなら「もし動悸がひどくなってもお母さんが一緒だからちょっと安心だわ」と心が楽になるでしょう。
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