非定型パニック性不安うつ病とは?
非定型パニック性不安うつ病とは、一体どんな病気なのでしょうか?
パニック障害は一週間やそこらで治るものではありません。完治するまでは、半年、一年、一年半と、じっくり治療に取り組むことが必要になってきます。
とはいえ、
- 「症状がなかなか改善しないわ」
- 「治療はちゃんと進んでいるのかしら」
- 「本当によくなるのかしら」
といった不安感や絶望感が積もり積もって、うつ病を併発してしまうケースもあるでしょう。この場合のうつ病は 「非定型パニック性不安うつ病」 と言われています。
そこで、非定型パニック性不安うつ病について、原因や症状などお伝えします。
※この記事は医師による監修ではありません。当情報をもとにしたご判断や行動はご自身の責任においてお願いいたします。
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【目次】
非定型パニック性不安うつ病とは?
パニック障害によって併発するうつ病は 「非定型パニック性不安うつ病」 と言われています。
まわりからの影響を受けやすい
定型うつ病は、自分以外に対して興味を持ちません。しかし非定型パニック性不安うつ病は、自分以外の人から影響を受けやすい傾向があります。
ほめられたり良いことがあるとグンとテンションが高まりますし、けなされたり悪いことがあるとテンションが一気に下がります。他人からすればほんのささいなことであっても、敏感に反応して落ち込んだり自分を責めたり。両極端な気持ちの揺らぎが起こるのです。
夕方から夜に気分がふさぐ
また、定型うつ病との違いはその点だけではありません。
定型うつ病の場合は、朝にはとても気分がふさいだりすることが多いのですが、非定型パニック性不安うつ病の場合は、夕方から夜にかけて気分がふさいでしまう傾向があります。
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非定型パニック性不安うつ病を併発する原因
非定型パニック性不安うつ病の原因は、
- 治療(改善)がなかなか進まないことへの不安
- 発作などの症状への不安
- いつまでたっても治らないんじゃないかという絶望感
などと考えられています。
そのほかにも、もともと持っているその人の気質(性格、ものの考え方、とらえ方)、家庭環境、体調なども原因としてあげることができるでしょう。
そのなかでも一番大きな原因と言えるものは、「ストレスとの折り合い下手」ではないでしょうか。
ストレスへの対応力
誰しもストレスをかかえて生きています。ただ、ストレスとうまく折り合いをつけて生きられるかどうかは、その人その人によります。
何か言われてもサラッと受け流せる人、あまり気にしない人なら問題ないでしょう。しかし、すべてを受け止めてしまって「私ってどうしてダメなんだろう」と必要以上に落ち込みがちな人は、どうしてもストレスと上手く折り合いをつけることができません。心身ともに疲れ果ててしまいます。
こうして日々のストレスが蓄積していって、非定型パニック性不安うつ病を併発してしまう傾向があるのです。また、パニック障害によって起こる睡眠不足も、うつ病発症のキッカケとなることがあるようです。
次は、非定型パニック性不安うつ病の症状について、お伝えします。
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非定型パニック性不安うつ病の症状
パニック障害の症状とうつ病の症状が、同時に出るということは少ないもの。片方の症状が強い時には、もう片方の症状はあまり気にならないことがほとんどです。
非定型パニック性不安うつ病の症状には、次のようなものがあります。
- テンションの上がり下がりが極端にはげしい
- 誰かにほめられたりするとテンションが高まって、明るく振る舞う
- ちょっとでも馬鹿にされたり嫌なことがあったりすると、テンションが下がって激しく落ちこむ
- 落ちこんだ時は体がなまりのように重くなる
- いくら寝てもずっと眠い。1日のうち10時間以上寝たり、ずっと布団にいることも
- 食べ出したら止まらない。いきなり体重が増えたり、食欲が異常に低下したり。
- 他人からどう思われているのか気になり過ぎて、外を出歩けなくなる
- 批判されると過剰に反応
- 集中力や興味が続かず、やる気が起きない
- イライラする感情が理由もなく湧き上がってきて止まらない
- 自分に対して劣等感を抱く
これらはあくまでも代表的な症状。個人差がありますので、人によってはこのほかの症状があわられることもあります。
逆に、「これらの症状に当てはまるから、私は非定型パニック性不安うつ病なんだわ」と安易に判断しないでください。不安に思うようでしたら主治医に相談するなど専門医に診断してもらって、総合的に治療を進めていくことが大切です。
※参考サイト:国立精神・神経医療研究センター~こころの情報サイト「うつ病」、「不安症」、厚生労働省 e-ヘルスネット「パニック障害」
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