パニック障害になりやすい年齢とは?その理由と対策について
パニック障害になりやすい年齢(年代)というのはあるのでしょうか?
100人のうち2人から3人が発症すると言われているパニック障害。性格や生活習慣だけでなく、年齢(年代)においてもなりやすい傾向があるようです。
では、パニック障害になりやすい年齢(年代)とは? その理由は? どんな対策ができる? などについてお伝えします。
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【目次】
パニック障害になりやすい年齢とは?
パニック障害になりやすい年齢は、
- 男性……25歳から30歳くらい
- 女性……20歳から35歳くらい
と言われています。
ただ最近では、10代後半といった若い人から60歳前後の方にいたるまで、パニック障害になるケースが見られるようになりました。20歳代後半から30歳代前半以外の方でも、発症する例はたくさんあります。ただし65歳以上の方にかぎっては、ほとんど発症しないようです。
欧米などでは、女性の発症例は男性の2倍以上。日本でも女性のほうが発症しやすい傾向はありますが、2倍ほどの男女比はないようです。
その年齢が発症しやすい理由
パニック障害の原因自体がまだはっきりと究明されていないため、「どうして20歳代後半~30歳代前半にかけて発症するのか?」についての決定的な原因を述べることはできません。
しかし、これまでの研究結果から、少なからず“ストレス”が影響を及ぼすということはわかっています。
ストレスがおもな原因のひとつ
男性の発症ピーク時の25歳から30歳といえば、働き盛り。部下をもち始めるとともに仕事にも責任やノルマが課せられ、結果を求められることも多くなるでしょう。ストレスも仕事の時間も増えてくる年齢といえます。
女性の発症ピーク時は20歳から35歳。中でももっとも多い35歳前後は、家事・育児・仕事との狭間。晩婚の傾向で35歳前後で結婚する人も多いでしょう。
初めての子供を出産したり、育児に追われたり、仕事との両立に悩んだり。仕事自体も責任ある仕事をまかされることも増えてくる年齢でしょう。
自分の時間がどんどんなくなる現実を抱えて、自分がどうあるべきか、自分の人生はこれでいいのか、と悩んでストレスが多くなる年齢でもあります。
ホルモンバランスの乱れもストレスに
また、ホルモンバランスの崩れやすい年齢でもあるため、それによって心だけでなく体にもストレスを感じ、たまりたまってパニック障害を発症している可能性が高いです。
ちなみに、60歳代の年齢の方が発症する場合も、社会的地位が向上したことでストレスがたまりやすい環境に身を置かざるを得なくなっている場合が多いようです。
「ストレスの多い環境=発症率が高まる」、という方程式が成り立つといえるのではないでしょうか。
30代前後の年齢の方がなりやすい病気とはいえ、年齢や性別にかかわらず、やはりストレスを強く抱えている人がなりやすいといえるでしょう。
心の病はパニック障害、自律神経失調症、メニエール病といったかたちで症状を発するときがあります。ストレスと心の病は関連があります。日頃からメンタルケアに注意して心の病にならないようにしましょう。
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ならないための対策とは?
ストレスによる影響が大きいと考えられているので、ストレスをなるべく受けないような生活を送るのがもっとも効果的な対策。とはいえ、それが難しいこともわかります。うまく折り合いをつけて生きていくことが大切なのですね。
パニック障害になる方は、真面目、実直、がんばり屋さん、責任感が強い、手を抜かない、といった傾向があります。普通の人なら適当に手を抜くところでも、根を詰めて頑張ってしまう努力家ほど、ストレスをためこみやすいのですね。
「これだけやれば十分よ」、「私はよくやっているわ」 と頑張っている自分を肯定し、もっとやらなきゃ!という強迫概念を覚えないようにしましょう。
ストレス発散できる趣味を
ストレス解消のために、何か夢中になれる趣味を見つけてみるのもいいですね。ジョギング、登山、スポーツ観戦、音楽を聴く、本を読むなど好きなことならなんでもOK。
「これをやっている時はほかのことはなんにも考えていない」、「気持ちいいー」と思えるような趣味を見つけてみましょう。
趣味以外でも、好きな香りの入浴剤を入れてゆっくりとお風呂にはいったり、間接照明のもとでハーブティーを飲みながら雑誌を読んだり。ちょっと一息いれながら、いつも頑張っている自分をほめてあげてくださいね。
※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「ストレス」、「パニック障害」、厚生労働省 みんなのメンタルヘルス「ストレスをためない暮らし方」、NHK健康チャンネル「ストレスが影響する体と心の病気」
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